近年、日本の各地で震度5を超える地震が頻繁に起こっています。断層の動きが活発化しているともいわれており、南海トラフ地震が近づいていることも懸念されていますね。
2018年9月には北海道地震もあり、地震対策の重要さが意識されたと思います。ところで、地震についてネットなどで調べていると、「人工地震」という言葉を目にしたこともあるのではないでしょうか。核実験による揺れであるとか、何らかの実験であるという噂も流れたりしています。

北海道地震について

まず北海道地震についてですが、発生したのは2018年9月6日未明でしたね。震度7も計測されていますから、かなり大きな地震だったといえるでしょう。震源は北海道胆振地方中東部でした。北海道で震度7が観測されたのは史上初のことだったようです。
プレート上ではないところで起こったので、研究者の間にも驚きが広がったと思いますが、日本はどこでも地震が起こりうる国であるという警鐘になったことでしょう。「断層がない地域だから」と安心していた人も、非常用持ち出し袋などを用意したのではないでしょうか。
人工地震とは
ところで、人工地震というとオカルトや都市伝説の一種と見られがちですが、まったく存在しないわけではないようです。資源採掘やダム開発などによって地震が起こることもあるようですし、核実験によって地震が生じることも知られています。人類の活動が地球に何らかの影響を与えて結果的に地震が引き起こされているということですが、何者かの陰謀による人工地震もありうるという意見もネット上では見られます。真相はまだ、はっきりと解明されていません。
北海道地震が人工地震と疑われるわけ

北海道地震が「人工地震」と言われているのは、北海道で地中にCO2を注入する活動が行われていたからかもしれないですね。地中に影響を与えると地震が引き起こされる可能性があるのは、まったくの都市伝説ではありません。また、政府の動きとして、地震発生からかなり速やかな対応がとられているため、最初から仕組まれていたのではと見ている人もいるようです。
しかし、災害後にすばやい対応がとられること自体は、地震大国のあり方として理想的なものであり、そこを根拠に人工地震説を立てるのは難しいような気がします。北海道地震のタイミングについても人工地震の根拠に挙がっていることがありますが、災害はいつも予期せぬタイミングで起こるものなので、検証するのも難しいでしょう。
また、地震前に謎の発光体の目撃情報もあったようですが、それが何であったかや、地震との関係も分かっていません。また、UFOなどが関係している説もありますが、UFOの存在自体も立証が難しい点があります。
仮に人工地震がありえたとしても、少しの力で起こせるものではなく、国家的な陰謀としても発生させる理由がないですよね。大阪地震や熊本地震についても人工地震説がネット上で散見されますが、自然に発生したものと見るほうが腑に落ちるかもしれません。
人工地震かどうかを見分けるには、地震計の波形を見ればよいと言われています。自然な地震は、まずP波で始まることが知られていますね。北海道地震の波形も、よく見てみるとP波があることが分かります。人工地震は低周波なのも特徴ですが、北海道地震は高周波でした。よって、自然に起こった地震の可能性が高いと思われます。
人工地震や陰謀論などはネット上ではさかんに議論されていることもありますが、一般社会では馴染の薄い考えかもしれません。被災された方も多く、影響の大きかった震災について人工地震説を唱えるのは不謹慎と見られてしまう可能性もあります。都市伝説として検証することは個人の自由ですが、モラルや配慮を忘れないようにしたいですね。